2023年4月14日商業施設「東急歌舞伎町タワー」がオープンしましたが、2階に設置されたジェンダーレストイレが利用しづらいと問題になっています。
ジェンダーフリーが叫ばれてる今日ですが、どんなところが批判を受けていて問題なのか気になる人も多いのではないでしょうか。
ここでは歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレがなぜ必要なのか、指摘されている問題点や海外の事例についてご紹介します。
歌舞伎町ジェンダーレストイレは必要?普通のトイレとどこが違う?
歌舞伎町タワーに出来たジェンダーレストイレが話題になっていますが、タワー側は導入理由の1つに”新宿歌舞伎町の多様性を容認する街づくり”を挙げています。
2丁目を始め新宿はLGBTの人も多く集まる都市なので、ジェンダーレストイレを作ったのは新宿に必要とする人が多いと考えたからではないでしょうか。
ジェンダーフリーの動きは学校の制服や他の部分でも広がっていて、それは性自認に関わらず歓迎する声も多くありますよね。
他のトイレとの違いは2階にあるトイレが男性用は小便器しかなく、大をする場合には共用であるジェンダーレストイレを利用することになます。
歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレ
- 男性トイレは小便器しかない
- 女性用トイレがない
- 女性は大をする男性と同じジェンダーレストイレを利用
また女性用トイレやむき出しの『多目的トイレ』がないので、快適に利用できている人がいるのか不明と感じる当事者も。
ジェンダーレストイレがいけないというのではなく、歌舞伎町タワー2階の男性トイレから個室をなくし女性トイレをなくしたことが大きな不満になっているので、男性用・女性用・共用の3つを作れば良かったのではないでしょうか。
歌舞伎町ジェンダーレストイレの問題点は?
歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレを利用した人から多くの問題が指摘されており、それは盗撮や性犯罪の可能性だけではなく便座の汚れや外から開けられてしまうドアの鍵・分かりにくい標示にも及んでいます。
歌舞伎町タワーが共用トイレを作ったこと自体は問題にはなっていないので、男性用の個室と女性用トイレが不要と考えた点が大きな問題なのではないでしょうか。
それと利用した男性全てが悪いわけではないですが便座の汚れが不快に感じた人も多く、通常の個室とは違って上下に隙間がないので積極的に利用したいとは思えないですよね。
歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレ問題点
- 女性用トイレがない
- 男性にはガードマンが大か小かを質問し、大と答えた場合のみジェンダーレストイレを使用できる
- オシャレな標示がかえって分かりにくい
- 外から鍵が開けられてしまう(施錠が分かりづらい)
- 用がないのに突っ立っている男性がいる
タワーの公式サイトにも謝罪文が掲載されているので問題の大きさを認識しているようですが、男性トイレに個室はないのでどう改善していくのでしょうか。
犯罪心理学に詳しい立正大学の小宮信夫教授は週刊PRIMEの取材に、このジェンダーレストイレがある場所も不安要因の1つと語っています。
このオールジェンダートイレがある階には、お酒を飲める飲食店が多くありますよね。これも非常に危険です。なぜなら、性犯罪の事件は半分以上が当事者たちにお酒が入った状態で行われているんです。シラフでは大丈夫でも、酔っているとうっかり手が出てしまう。個室に連れ込むまでは行かずとも、痴漢などは起こりやすいでしょう。(立正大学 小宮信夫教授)
週刊PRIMEより引用
また警備会社のALSOKもかねてより共用トイレは危険と発表しており、なるべく利用しないよう勧めているんですよね。
アルソックよると日本のトイレは防犯対策が甘い&男女共用トイレは犯罪者が侵入しやすくて危険度が高いらしい。熊本3歳女児殺害事件だってたった10年前だ。https://t.co/42rcL6H7Gr pic.twitter.com/Bfjd0wB6vX
— 砂漠の虫 (@sandworm_313) January 21, 2021
5月現在の歌舞伎町タワー2Fトイレ(追記)
歌舞伎町タワーがオープンしてから1か月が経過しましたが、その後のジェンダーレストイレはパーティションで仕切られて「女性用」「男性用」「共用」と分けられていることが分かりました。
とはいえ工事はしていないので、それぞれが専用の個室を使うよう仕切りをしただけなのと、仕切りの高さが死角になるのではないかと不安に思う声も。
真偽は分かりませんが男女が一緒にトイレに入ってもおかしくないという事から、パパ活の場に使われているという報道もありました。
ジェンダーレストイレでなくてもそういった場に使う人はいるのと思うので、その点では歌舞伎町タワーのトイレに限った事ではないように思いますが、報道されてしまうとますます利用しにくくなるのではないでしょうか。
8月現在の歌舞伎町タワー2Fトイレ(追記)
4月の開業当時から設置されていたジェンダーレストイレは7月下旬から改修工事が行われ、8月4日から男女別のトイレに変わりました。
共同通信では”SNSなどで女性や子供が安心して使えない”という声が上がったため”と報じており、これによって共用で利用できるスペースは無くなったことに。
歌舞伎町タワー2階トイレの個室
- 開業~改修前 共用8室/女性用2室/男性用2室/多目的1室
- 8月4日改修後 女性用7室/男性用3室/多目的2室
このジェンダーレストイレとは関係ありませんが、中にはジェンダーレスを装った性加害事件も起きているので慎重に議論してもらいたいですね。
ジェンダーレストイレ海外の事例はある?一般的なの?
ジェンダーレストイレはヨーロッパやアメリカのNY・中国など海外にもあるため日本よりは一般的のようですが、歌舞伎町タワーのような共用トイレでは犯罪が起きる可能性が高いという認識なんだそう。
イギリスではトラブルが多く起きたため女性用トイレの必要性を再認識しており、政府も設置が必要と宣言しています。
そういうこともあって海外在住の人は外ではトイレに行かないようにしたり、むき出しの共用トイレを選んで使っている人もいるよう。
女性や子供を危険に晒してまで共用トイレにすることを、当事者も望んではないのではないでしょうか。
少なくとも私の周りでジェンダーレストイレと欲している人は見たことも聞いたこともあったこともない。あれはきっと(当事者などに要望を)聴いてないと思う。もしアンケートを取っていたら、あのトイレはああはならなかったのでは。(ゲイバー店員・YouTuberカマたくさん)
日刊スポーツより引用
歌舞伎町ジェンダーレストイレなぜ必要?問題点や海外の事例も!まとめ
2023年4月に開業した歌舞伎町タワーにジェンダーレストイレが出来ましたが、安心して利用できないという声が多く寄せられたことから、8月4日から男女別のトイレに生まれ変わりました。
今後も設置するところがあると思いますが、多くの観点から慎重に議論してほしいですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。